概要
React 17 以降では、import * as React from 'react';
は削除が可能です。
このステートメントは npx react-codemod update-react-imports
を実行することで自動削除が可能1ですが、いくつかの対話的な質問に答える必要があります。
この対話的な操作なしに実行を完了させるためのコマンドを考えます。
結論
- src ディレクトリ以下を対象に、TypeScript を使用しており、
import *
の変換も対象とする場合 - その他の設定値は以下の「解説」セクションを参照
{
"scripts": {
"update-react-imports": "echo yes | npx react-codemod update-react-imports src --force --parser tsx"
}
}
解説
単純に npx react-codemod update-react-imports
を実行した場合、git の差分があると以下のメッセージが表示され、実行は中断されます。
そこで、メッセージに従い --force
オプションを追加します。
$ npx react-codemod update-react-imports
Thank you for using react-codemods!
But before we continue, please stash or commit your git changes.
You may use the --force flag to override this safety check.
続いて npx react-codemod update-react-imports --force
を実行すると、以下の3つの質問に答える必要がありました。
- ? On which files or directory should the codemods be applied?
- ? Which dialect of JavaScript do you use?
- ? Destructure namespace imports (import *) too?
1つ目の対象パスに関しては、help を見ると npx react-codemod <transform> <path> <…options>
の形式で記述できるとあるように、<path>
を指定すれば OK です。
2つ目の JS/TS の選択については、ソースコード2を見ると、--parser
オプションにて指定が可能なことが分かりました。JavaScript
なら babel
、JavaScript with Flow
なら flow
、TypeScript
なら tsx
となります。
3つ目の import *
を必要なモジュールのみのインポートに修正するか否かについては、同じくソースコード3を見ると、オプション等で事前指定することができず、必ず聞かれてしまう項目のようです。
そこで echo yes
をパイプすることで対応しました。
(質問に no
と答えたい場合は echo no
に変更してください。)
(yes
コマンドでは無駄な y
が出力されてしまい、今回は1度で十分なのでこのような記述としています。)
以上をまとめると echo yes | npx react-codemod update-react-imports src --force --parser tsx
のようなコマンドとなり、npm scripts
として package.json
に記述する場合は、「結論」のセクションの通りとなります。
(以下に再掲)
{
"scripts": {
"update-react-imports": "echo yes | npx react-codemod update-react-imports src --force --parser tsx"
}
}
脚注
- https://legacy.reactjs.org/blog/2020/09/22/introducing-the-new-jsx-transform.html#removing-unused-react-imports ↩︎
- https://github.com/reactjs/react-codemod/blob/ebe9dccc5308a5c7f9ab9e9061498436c2c5fe86/bin/cli.js#L276-L284 ↩︎
- https://github.com/reactjs/react-codemod/blob/ebe9dccc5308a5c7f9ab9e9061498436c2c5fe86/bin/cli.js#L372-L383 ↩︎